TECHNICAL FAQ

分析技術FAQ

EDX、元素分析、材質判定、RoHS・ハロゲン・アンチモンスクリーニング、
軽元素、FTIR、分析結果の見方など、分析技術に関するご質問をまとめました。

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このページでは、技術的な疑問へ簡潔にお答えします。

測定原理、測定条件、実際の分析事例など、より詳しい内容は、 今後追加する「分析技術資料」で解説していきます。

01

ELEMENTAL ANALYSIS & EDX

元素分析・EDX

Q元素分析とは何ですか?
A

試料にどのような元素が含まれているかを調べる分析です。金属、電子部品、樹脂、異物、めっきなどの構成元素を確認することで、材質確認や品質管理、原因調査に活用できます。

QEDXとは何ですか?
A

試料へX線を照射し、試料から発生する蛍光X線を測定して元素を分析する装置です。当ラボでは島津EDX-7200を使用しています。

QXRFとEDXの違いは何ですか?
A

XRFは蛍光X線分析法の総称です。EDXは、蛍光X線をエネルギーごとに分けて測定するエネルギー分散型XRFを指します。

Q非破壊分析とは何ですか?
A

試料を切断、溶解、燃焼などせず、原形を保ったまま測定する分析です。ただし、測定のために表面清掃や固定が必要となる場合があります。

Q定性分析と定量分析の違いは何ですか?
A

定性分析は「どの元素が含まれているか」を確認する分析です。定量分析は、各元素がどの程度含まれているかを数値として求める分析です。

QEDXで測定できないものはありますか?
A

水素など一部の軽い元素や、有機化合物の種類、化学結合、元素の価数などはEDXだけでは判定できません。目的に応じて他の分析方法が必要です。

02

MATERIAL IDENTIFICATION & SURFACE

材質判定・めっき・異物

Q材質判定とは何ですか?
A

測定した元素組成を既知の材料規格や参照データと比較し、試料の材質候補を検討するものです。測定結果だけで材質を断定できない場合もあります。

Qステンレスの種類は判定できますか?
A

クロム、ニッケル、モリブデン、マンガンなどの組成を確認し、SUS304、SUS316系、SUS430系などの材質候補を検討できます。ただし、近い組成の鋼種は追加確認が必要です。

Qめっき製品は分析できますか?
A

はい。表面のめっき元素、下地金属、複数層の構成などを検討できます。めっきが薄い場合は、下地の影響を受けることがあります。

Qめっきの厚さも測定できますか?
A

試料とめっき構成に適した分析条件や検量線がある場合、膜厚評価が可能です。対象材質、層構成、想定膜厚を事前に確認します。

Q表面と内部で材質が違う場合は分かりますか?
A

EDXは主に試料表面付近の情報を測定します。表面処理やめっきがある場合、内部材質を直接確認できないことがあります。必要に応じて複数の測定方法を組み合わせます。

Qなぜ複数箇所を測定するのですか?
A

試料内のばらつき、接合部、変色部、表面処理、異材部品などの影響を確認するためです。複数箇所の結果を比較することで、局所的な値による誤判断を防ぎます。

Q異物分析では何が分かりますか?
A

異物に含まれる元素を確認し、金属片、酸化物、めっき由来物、周辺部材との共通元素などを検討できます。元素分析だけで異物の発生源を確定できない場合もあります。

03

RoHS, HALOGEN & ANTIMONY

RoHS・ハロゲン・アンチモン

QRoHSスクリーニングとは何ですか?
A

EDXを用いて、RoHS規制物質に関連する元素の含有状況を確認し、精密分析が必要かどうかを判断するための一次評価です。

Qどの元素を確認しますか?
A

主に鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、全クロム(Cr)、全臭素(Br)を確認します。専用キットにより、塩素(Cl)とアンチモン(Sb)のスクリーニングにも対応しています。

Q六価クロムはEDXで判定できますか?
A

いいえ。EDXで確認できるのは全クロムです。六価クロムと三価クロムの区別には、化学形態を識別できる別の分析方法が必要です。

QPBB・PBDEなどの臭素系難燃剤は特定できますか?
A

EDXでは全臭素の有無や含有状況を確認できますが、PBB・PBDEなど個別の臭素系難燃剤を特定することはできません。

Qハロゲン分析では何が分かりますか?
A

塩素(Cl)と臭素(Br)の含有状況を確認できます。ただし、塩素系・臭素系化合物の種類や、ハロゲンフリーへの最終適合を証明するものではありません。

Qアンチモンはなぜ測定するのですか?
A

アンチモンは樹脂や難燃材料などで使用されることがあり、ハロゲン系難燃剤と併用される場合があります。材料管理や含有状況確認の指標として測定します。

Qフタル酸エステル類はEDXで測定できますか?
A

いいえ。フタル酸エステル類は有機化合物であり、EDXでは種類や含有量を測定できません。クロマトグラフィーなど別の分析方法が必要です。

QRoHS適合証明書を発行できますか?
A

当ラボのEDX測定はスクリーニング分析です。製品全体のRoHS適合を保証する証明書や、公的な適合証明書ではありません。

04

LIGHT ELEMENTS & FTIR

軽元素・FTIR

Q軽元素とは何ですか?
A

原子番号が小さい元素の総称です。一般に、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)などは、測定条件や装置構成の影響を受けやすい元素です。

Q真空ユニットを使用すると何が変わりますか?
A

空気による蛍光X線の吸収を減らすことで、軽元素の測定感度向上が期待できます。試料形状や材質によって、真空測定に適さない場合があります。

QFTIRとは何ですか?
A

赤外線を試料へ照射し、吸収された赤外線のパターンから分子構造や有機物の種類を調べる分析方法です。当ラボでは2027年2月の導入を予定しています。

QEDXとFTIRはどう使い分けますか?
A

EDXは主に元素を調べ、FTIRは主に分子構造や有機化合物を調べます。両者を組み合わせることで、無機物と有機物の両面から評価できます。

05

RESULTS & REPORTS

分析結果・報告書

Qスペクトルとは何ですか?
A

測定したX線のエネルギーと強度をグラフで示したものです。元素ごとに特徴的なピークが現れるため、元素の確認に用います。

Q分析結果の数値はそのまま材質の保証値になりますか?
A

いいえ。測定値は、測定箇所、表面状態、試料形状、厚さ、分析条件などの影響を受けます。測定結果と材料規格を比較し、総合的に評価します。

Q同じ試料でも測定値が異なることはありますか?
A

あります。材質のばらつき、めっき、接合部、汚れ、酸化、表面の凹凸、測定位置などによって結果が変わる場合があります。

Q分析結果が想定材質と一致しない場合はどうしますか?
A

測定位置、表面状態、異材部品、めっき、接合部などを確認し、必要に応じて追加測定を行います。他の分析方法をご提案する場合もあります。

Q分析報告書にはどのような注意事項が記載されますか?
A

測定範囲、測定箇所、装置の特性、測定できない項目、試料状態による影響、結果を利用する際の制約などを記載します。

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