にじや分析ラボでは、分析体制のさらなる強化を目的として、 Evident製ハンドヘルド蛍光X線分析計「VANTA Core V2CA」を新たに導入し、 2026年9月15日より運用を開始しました。
当ラボでは、島津製作所製エネルギー分散型蛍光X線分析装置 「EDX-7200」を使用し、 金属・樹脂・製品・部品などの元素分析、材質評価、比較分析などを行っています。
VANTA Core V2CAとは
VANTA Core V2CAは、測定対象物に分析計を直接当てて測定できる ハンドヘルド型の蛍光X線分析計(XRF)です。
据置型の分析装置とは異なる機動性を活かし、 金属材料の確認、製品・部品の多点測定、比較分析、 RoHSスクリーニング、条件に適合する金属めっきの膜厚測定など、 さまざまな用途への活用が可能です。
にじや分析ラボでは、分析目的や試料の状態に応じて、 VANTA Core V2CAとEDX-7200を使い分けていきます。
合金・金属材料の材質評価
VANTAのAlloy系メソッドでは、金属材料に含まれる元素組成を測定するとともに、 測定結果をグレードライブラリに登録された組成範囲と比較し、 合金品種の候補を評価することができます。
例えば、ステンレス鋼をはじめとする各種金属材料について、 元素組成と登録された合金グレードを照合することで、 材質を評価するための情報を得ることができます。
「納入された金属部品の材質を確認したい」 「海外から仕入れた部品が指定した材質か確認したい」 といった受入検査や材質確認にも活用していきます。
多点測定・製品比較にも活用
ハンドヘルド型の特長の一つが、 測定対象物の複数箇所を順次測定しやすいことです。
例えば、同じ製品の複数箇所を測定したり、 仕入先変更前後の製品、製品Aと製品Bなどを測定したりすることで、 元素組成の違いやばらつきを調査するための手掛かりを得ることができます。
VANTAによる迅速な多点測定と、 EDX-7200による詳細な元素分析を組み合わせることで、 製品比較や材料調査にも活用していきます。
RoHSスクリーニング
VANTA Core V2CAには、RoHS規制物質の確認に使用する分析メソッドも搭載しています。
鉛(Pb)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)などの測定に加え、 クロム(Cr)や臭素(Br)についてもスクリーニングに活用できます。
なお、蛍光X線分析では六価クロム(Cr6+)そのものを選択的に測定するのではなく、 総クロム(Cr)として確認します。 また、PBB・PBDEについても化合物そのものを直接判別するのではなく、 総臭素(Br)によるスクリーニングとなります。
フタル酸エステル類はXRFによる測定対象外です。 必要な確認内容によっては、他の分析方法による精密分析が必要となる場合があります。
金属めっきの膜厚測定
Coatingメソッドを使用することで、 条件に適合する金属めっきの膜厚測定にも対応できます。
複数層の金属めっきについても設定可能ですが、 めっきの構成元素、母材との組み合わせ、膜厚などによって測定条件に制限があります。
そのため、膜厚分析をご希望の場合には、 めっき構成や母材などの試料情報を事前に確認したうえで、 測定の可否や分析方法を検討します。
EDX-7200+VANTA Core V2CAによる分析体制へ
今回の導入で重要なのは、単に分析装置が1台増えたことではありません。
据置型XRFとハンドヘルドXRFという、 特長の異なる2種類の蛍光X線分析装置を、分析目的に応じて使い分けられる体制 になったことです。
■ VANTA Core V2CA
迅速な測定、多点測定、合金品種の確認、スクリーニング、
条件に適合する金属めっきの膜厚測定などに活用します。
■ EDX-7200
据置型XRFとして、測定条件を設定した元素分析や、
材質評価、製品比較などの詳細な調査に活用します。
まずVANTAで複数箇所を確認し、 必要な部分についてEDX-7200でさらに詳しく分析するなど、 それぞれの装置の特長を活かした運用も可能になります。
にじや分析ラボでは、 「どの装置を使うか」ではなく、 「何を確認したいのか」から分析方法を組み立てることを重視しています。
こんなご相談に活用できます
- 金属部品の材質を確認したい
- 納入品が仕様どおりの材料か調べたい
- 仕入先変更前後の製品を比較したい
- 海外から仕入れた部品の材質を確認したい
- 製品や部品に含まれる元素を調べたい
- 複数箇所を測定して組成の違いやばらつきを確認したい
- RoHS規制元素をスクリーニングしたい
- 条件に適合する金属めっきの膜厚を確認したい
「大規模な分析機関へ依頼するほどではないが、自社では確認できない」 「分析装置を導入するほどではないが、必要なときだけ調べたい」 という中小企業・小規模事業者の皆様からのご相談にも対応しています。
分析設備と分析担当者を、必要なときだけ。
にじや分析ラボは、今後も分析設備と分析技術の充実を進め、 中小企業・小規模事業者の皆様の材料・製品に関する課題解決を支援してまいります。
投稿者プロフィール

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にじや分析ラボ 分析担当
株式会社クリエイティブファクトリー代表取締役。
にじや分析ラボにて、島津製作所 EDX-7200を中心とした蛍光X線分析(XRF)による材料分析・元素分析・材質評価に取り組んでいます。
「材質が分からない」
「仕入れた部品が以前と違う」
「良品と不良品の違いを調べたい」
「めっきや表面処理を確認したい」
「不具合が発生したが、何を調べればよいか分からない」
こうした中小企業・小規模事業者が抱える材料・品質・調達・不具合などの課題に対し、分析を問題解決に活用することを目指しています。
「分析設備と分析担当者を、必要なときだけ。」
社内に高額な分析設備や専任の分析担当者を置くことが難しい企業のための「外部分析室」として、分析方法が決まっていない段階からご相談いただける体制づくりを進めています。
■所属
・株式会社クリエイティブファクトリー 代表取締役
・にじや分析ラボ 分析担当
■保有資格
・第一級陸上無線技術士
・電気主任技術者
・電気通信主任技術者
■経歴
1991年 株式会社リクルート入社
1994年 都内特許事務所にて特許出願業務に従事
1998年 創業、真空管輸入販売事業を開始
2000年 法人化
2013年 株式会社クリエイティブファクトリー設立
2014年 総合買取事業開始
2022年 にじや質店開業
2025年 にじや質店X線ラボ サービス開始
2026年 にじや分析ラボ開設
■分析・技術分野
・蛍光X線分析(XRF)
・元素分析
・材質評価
・製品・部品の比較分析
・めっき・表面分析
・膜厚分析
・RoHSスクリーニング
・不具合・原因調査
・サイレントチェンジ調査
■主な分析・測定機器
・島津製作所 EDX-7200
・SPECTRO SCOUT
・VANTA Core V2CA
・SIGMASCOPE GOLD B/C
・超音波厚さ計 45MG
・実体顕微鏡/デジタルマイクロスコープ






